夢の仕組みが分かったかもしれない

ちょっと夢のことについて何だか思いついたので記します。


■ 夢での時間の流れが現実のものより速い理由


「夢の中での5分は現実世界の1時間に相当する」


これは映画「インセプション」に出てくるルール(法則)です。ちなみにとても面白い映画でした。

みなさんも、一晩の間に随分と長い時間の夢を見た経験があるのではないでしょうか。

また、夢の中で飛び降りたら現実世界でベッドから落ちた、という経験はないでしょうか。


仮説ですが、これは「夢の中で飛び降りたから現実でも身体が動いて落ちた」というより、
「ベッドから落ちる"瞬間"に飛び降りる夢を見ている」のではないかと思います。

事故の瞬間に走馬灯のように映像が浮かんでくるという現象も同じ原理だと考えます。


「脳には現実の時間よりも遥かに短時間で、同等の内容を認識することができる」


つまりは、これが夢での時間の流れが現実のものより速い理由です。


そもそも夢の中では時間というものはないように思います。
単純にできごとを並べただけのものが夢で、「これは1時間だった」というように後から時間という概念を付けているのではないでしょうか。

いずれにせよ、脳は一瞬でかなりの情報を認識できると言えます。


■ 夢の仕組みはIT的に例えられる


「夢とは、夜間のバッチ処理の際にモニタに出力されるログである」


IT業界に生きる者なので分かりやすい表現だと思うのですが、一般的に通じなかったらすみません。
バッチ処理とは、あらかじめ決まっている一連の処理をコンピュータが順次こなしていくことです。人間が対話式に指示を出すようなことはしません。その代わり、実行中の作業の進行度合をモニタに出力したり、作業内容を後から確認できるようにファイルに書き出したりして、ログを残します。)


起きている間に蓄えられた記憶を、過去のものと照合したりしながら最適化して脳内のデータベースへ格納していく。
睡眠中という負荷の少ない時間は、こんなバッチ処理をするのに最適な時間です。

バッチ処理の最中には、脳内のモニタに処理中のログが映像や音声として映し出されます。


これが夢の仕組みです。(どーん!)


日中に活動して得た様々な情報を整理して格納する際に、我々は夢を見ているのです。
新しく得た情報が過去のものと似ていたら、それと関連づけたり、あるいは使い回せる部分は共有して記憶します。
このため、夢には急に過去のものが出てきたり、変に合成されたりしたものを見るのです。


■ 起きている間も夢を見ている

前述の通り、夢とは記憶を最適化・再構成して脳へ格納していく処理だとします。
この最適化や再構成は、海馬に蓄える瞬間、つまり現実世界から情報がインプットされた瞬間にも行われているのではないかと考えます。


現実世界からの情報のインプットとは、見たり、聞いたり、触ったりという五感を通して感じる感覚です。
これを"一次情報"と呼ぶ事にします。

一次情報は本当に電気的な信号として受け取るだけで、何の感情も感想もありません。


現実世界の何十倍もの処理速度を持つ脳が、一次情報と過去の記憶の照合作業を瞬時に行い、感情や感想を生み出します。
嫌な思いをした記憶パターンと似ていれば嫌な感情がおこり、パターンになければ戸惑ったり予測を立てたりと反応をします。
これを"二次情報"と呼ぶ事にします。


つまり私たちは、一次情報ではなく、脳が加工した二次情報で物事を認識していると言えます。
当然と言えば当然かもしれません。


起きている間は睡眠中とは違って次々と情報が入ってくるので、簡単にできる程度の処理しかしません。
なので、夜間にはよりしっかりと最適化する作業が必要になるのです。
一晩寝て考えが明確になるというのは、この仕組みのためです。


脳が二次情報を作る作業と夢の仕組みが似ているということは、夢と同様に脳内モニタに映像が出力されていると考えられます。


「起きている間も夢を見ている?」


起きている間、脳内モニタは視覚からの情報を映し出すのに忙しく、脳が出力した映像を映し出せません。
映し出しているかもしれませんが、現実世界からの情報が多すぎて気づきにくくなっている状態です。
大量のログが出力されている中に数行のログが紛れ込んでいるような感覚です。


「起きている間の夢は見えにくい」


ということです。


■ 夢 = 潜在意識

起きている間に脳が処理した映像はなかなか認識できませんが、ちゃんと二次情報を作っています。
もしかしたら、この見えない映像が"直感"と呼ばれるものなのかもしれません。


寝ている時も起きている時も、自分たちでは認識できない部分で脳は情報を再構成して格納していく。
二次情報を作り出す行為が、思考のパターンであり、行動のパターンであり、我々の個性となる。


自分がハッキリと認識できていないところで、自分の考えが決まっていく。

これは、まさしく潜在意識の活動に思えます。


「夢を見る仕組みとは、潜在意識の活動である」


■ (おまけ)脳の活用方法

こんなにすごいスピードで処理ができる脳ですから、何とかそのすごさを、自分の思うままに操りたいですよね。

僕はこんな仮説を立てました。


「起きている間は、脳は入力されるデータの処理に追われていて余力がない」
「ということは、入力データが減ると脳に余力が生まれてその能力を発揮できるようになる」


まったくの仮説ですが、例えばホーキング博士がとても頭がいいのも、身体に不備があり、その部分の制御を放棄することで脳に余力が生まれているのが原因かもしれません。

サヴァン症候群の人たちも、脳が一部の機能を放棄して、他の能力に脳の力をまわす事ができているのかもしれません。

※ 適当な仮説を述べているので、もし不快に思われる方がいらっしゃいましたら申し訳ございません。その旨ご指摘ください。

ということで、脳の負担を減らした状態を作り出せば、脳の力を完全にとはいかずとも今以上に使えるかもしれません。
僕が今考えていることの答えなど瞬時に導き出せるかもしれない、ということで実践してみました。


まず、脳が身体の制御で悩まなくてもいいように、部屋を静かにして、横になって力を抜き、目を閉じて、呼吸はゆっくりと、、、ってこれ、完全に瞑想とか座禅とかの類い?

そうかー、人間ってとっくにこのこと知ってたのかー。

すごいなー。

まぁ、いいや。早く考え事の結論だそう。

「えーと、この記事は最後どうやってまとめたらいいかな。おれの脳よー。」


すると、なんと!

今日体験した映像や音声が頭の中で再生されだして、、、

そのまま朝まで寝てしまいました。


以上です。失礼しましたー。